日本霊性論の”人間の本質としての歩行”という章にはこんなことが書いてある
世界中のすべての社会集団は固有の歩行法を採用しています。それは正しい歩行法が存在しないからです。直立歩行する限り、どんな歩き方をしても間違っているんです
昔の日本人は現代人のように走れなかったという。江戸時代などの民衆はナンバ歩きという手と足を同時に出す歩き方だったとも聞く(地震大国であったからかもしれない)(山を歩くとき等これを使うとあまり疲れないとは言う)
なるほど
一本歯下駄を履いて歩く、という現代ではあまりにも常識外れな歩き方でさえも普通に歩くのと同様に間違っているという
それならば恥ずかしいことなど1ミクロンもないであろう。一本歯下駄歩でどこまで人は歩けるのか
それを試さずにはいられなくなった
渋谷駅から時計回りに歩いて、また渋谷駅まで歩いて帰ってこれるのだろうか?
一本歯下駄で山手線一周に挑む
レポート調で説明していこうと思う
一本歯下駄学園 1年G組24番 服部俊佑
提出日 5/1 実験日 3/12
担当者 服部と愉快な仲間たち
目的
一本歯下駄で山手線一周をすることで、読者の皆様方に生きる希望を与える
方法
一本歯下駄を履いて山手線一周を駅付近を通過しながら歩く
公正を期すため友人2人を同伴する
実験記録
家からは親の目もあり普通の靴で向かうものの、電車で一本歯下駄に履き替える
電車の席が次々と埋まっていく中、私の隣には誰も座らないのである。これほど悲しいことが今まであっただろうか(笑)
笑っている場合ではない
誰か私の隣に、座っていただきたい
隣に座っていただきたい所存で御座います
・・・
恐れ入りますが、私めの隣に座っていただけないでしょうか?
隣に人が座った
思いはいつでも、天に通ずる
革命、これが21世紀の革命である。人類は今まで何度もイノベーションを起こしてきた
出版革命、産業革命、IT革命
そして
下駄革命
- 作者: クリス・アンダーソン,関美和
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2012/10/23
- メディア: 単行本
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あの男がついに渋谷に上陸
一本歯、一本歯、一本歯がやってくる
一本歯、一本歯、一本歯がやってくる
(30秒~)
(肉音声が聞きたい方はご連絡ください、収録しましょう)
今思えば、この時が一番幸せだったかもしれない 社会の汚れを知らない純粋無垢な赤ん坊の様である
友達とも
そして渋谷を出発 原宿駅へと向かう
もうすぐ代々木公園という所で、一本歯下駄でクリアするのが難しい階段が登場する。難所である
これが有名な、一本歯下駄階段昇法である
そして原宿を通り過ぎて明治神宮に
ココロが清らかに
またここの砂利は下駄のカンカンカーンという音を吸収してくれる。目立たない
原宿駅と代々木駅の道中で車にパトカーに乗っている警察官の方に発見される
警察官:なんだあいつ(補導するか・・・)
↑(私の妄想です)
そして代々木は通り過ぎ、新宿へ
何か
赤い角が生えている 侍・・・?
アジア人の方とも写真を撮ったのだが、残念ながらそれはない。母国で一本歯下駄を履いているジャパニーズがいたと伝えていることを祈るのみだ
新大久保につく 女性でにぎわっている
そして素足では足の裏が限界のため、ここで足袋に履き替える
高田馬場に着く。ラーメンの激戦地といわれる中ミシュランにのったやまぐちに行くことに。結構並んでいる
あぁ
うどんが食べたい
冷え性に効く だが、みんな箸を掴めない(私は一本歯下駄の身体を温める作用により、免れた)
目白
都電何とか線 目白駅は正確には通過できなかった
あぁ、学習院大学の女性と言語を介在する意思疎通を行いたい
池袋
携帯の電池も切れ、疲弊が私の体を蝕んでくる
ここに身を埋めても良い
大塚駅に初上陸 オロナミンC臭が著しい勢いで私の嗅覚を破壊する
疲弊がピークに達していたため、プロントで休憩を致す
私の相棒、アイフォン5sをソフトバンクショップに預ける、子供をベビーシッターに預ける気分とはこのような事なのだろうか
帰りたい気持ちをA、このまま続けたい気持ちをBとしたとき、私の思いは相加相乗平均でみちびかれていたとのこと
そして30分ほど休憩してまた出る
巣鴨駅
道中、恋愛問題について友と語る
服部:なんで彼女と別れたの??
Y:えっ、それ聞いちゃうの?
服部:すまん
Y:逆になんで彼女いないの?
服部:・・・ほえ~?
(一部創作)
駒込駅
万円の笑みを振り絞る
もう駒込駅に何があったか記憶がない
田端駅
田端駅は色々なお店が入っているビル、まるで東急ハンズのようなお店だったのだが、そこでしばし休憩
この時の口癖は以下のパターンに分類される
足痛い
死にたい
帰りたい
死にたい
あぁ、何をやっているんだろう
死にたい
田端から歩いてゆくと
この坂は不可能である 横道に
そして開成中学校・高等学校
日本の叡智が生まれ育つ場
私は偏差値が圧倒的に及ばなかった
日本最高峰の学校
あぁ今からでも入学したい
大隈重信氏に祈祷を捧げる
西日暮里
顔がR-18であったため、顔NGが入る
ここでFBメッセンジャーで連絡が届く
そして
日暮里で友人と交流 鶯谷まで同行することに
彼もブログをやっていますので、良ければ是非
そして
ラブホテルの<s>性地</s>聖地、鶯谷
気持ちいい。超気持ちいい
※入っていない
そして鶯谷駅で、ファンとの別離
この、距離感
1つだけ言えることは、ファンは女性がよかtt
上野にやっと着く。新国立美術館
阿修羅になる
上野駅到着
時間はすでに18時を越えていた
上野駅から温泉に行く道中
おっ、こんちわーっす
じゃあ、今からゲートボールいくんで
天狗にさらわれた
おっ、こんちわーっす
よっこいしょ
あーこの下駄
ここに永遠に封印したい
スッキリ、リフレッシュした後はディナーtime
もつ真路 上野アメ横店 (もつまろ) - 上野広小路/もつ鍋 [食べログ]
極限的な疲弊状態によって
忘我
もつ鍋は美味であった
そして上野駅を出発
御徒町駅 あれいつの間にか改札の中に
これはエスカレーターだが
まさか…ま、まさか
(スマホだと再生しながら文章が読めないため、音楽を聴きながら読みたい方は1番下のpc表示にしていただけると可能です)
雨上がりの空を見ていた(秋葉原駅)
通り過ぎてゆく人の中で(神田駅)
哀しみは絶えないから(東京駅)
小さな幸せに 気づかないんだろう(有楽町駅)
時を越えて君を愛せるか(新橋駅)
ほんとうに君を守れるか(浜松町駅)
空を見て考えてた(田町駅)
君のために今何ができるか(品川駅)
忘れないで どんな時も(大崎駅)
きっとそばにいるから(五反田駅)
そのために僕らは(目黒駅)
この場所で(恵比寿駅)
同じ風に吹かれて 同じ時を生きてるんだ(渋谷駅)
電車の中で私はこう言及した
ジャパンは問題しかない
君にまだ 言葉にして 伝えてないことがあるんだ
それは ずっと出会った日から 君を愛しているということ
君は空を見てるか 風の音を聞いてるか
もう2度とここへは戻れない
でもそれを哀しいと 決して思わないで
忘れないで どんな時も きっとそばにいるから
そのために僕らは この場所で
同じ風に吹かれて 同じ時を生きてるんだ
どんな時も きっとそばにいるから
これが
近代の科学技術の結晶
電車
結果
体力的・精神的・時間的に山手線一周を完遂することには失敗した
渋谷から上野駅は徒歩で約20km。渋谷駅は9:20頃に出発、上野駅に着いたのは18時ごろである。休憩はお昼休憩などを含めると2時間程度であった
そう考えると実質の歩行時間は約7時間
20÷7=2.85㎞/時
普通の歩行速度は時速5km程度だという
一本歯下駄を履くと一般人の60%ぐらいの速度でしか歩けなかった
考察
歩行速度について
山手線一周は約40kmなので、40÷2.85=14(時間)
単純計算すれば、そうなるのだが、半分の距離でさえお昼休憩に加えて大休憩を2回と小休憩を幾度かとっていた
一日で山手線一周を敢行するとなると、歩行時間(14h)+昼ごはん(1h)+夜ごはん(1h)+大休憩4回(2h)+小休憩(1h)=19h
つまり朝の9時に出発するとなると渋谷駅に到着するのが9+19=28(時)
つまり深夜の4時に到着することになる
もしくは始発で渋谷に行き、5時に出発すればギリギリ渋谷に0時に戻り終電で家に帰ることが可能になる
これらの事から以下の結論が導き出された
あらゆる意味で事前の計算が準備不足であり、前もって一本歯下駄を履いた時の歩行速度を調べておくべきであった
また歩行速度が著しく低下した原因として
- 一本歯下駄をまだ3回しか履いたことがなかった
- 長時間(2時間以上)の歩行はしたことがなかった
- 夜寝るのが遅かった
などが挙げられる
近代文明について
なぜ電車に乗ってしまったのか、それは近代文明とは何か?という命題と本質は同等である
文明とは何か?生きていると、5分に1度はその問いに思いを馳せる
そもそも文明とは革命によって新たに更新されるものである
最初は農耕革命
それにより採集狩猟社会から、畑や田んぼを耕すことで土地を”所有する”という概念が発生し、幾多の争いが生まれるようになる
そして18世紀半ばから19世紀にかけて産業革命がおこる
蒸気機関車の発明や製鉄業の発展、それに伴う工場の誕生による田舎から都市への人の移動は大きな問題を抱えることになる。マルクスは人を”ブルジョワ階級”と”プロレタリア階級”の2種類に単純に分類した。確かに、搾取する側とされる側の格差が著しいことは決して否定できない
そしてIT革命
ビルゲイツやスティーブ・ジョブスなどは有名であるが、そもそもの発端は冷戦による軍拡競争である。冷戦が終わるとそれまでに培ってきたIT技術が民間に流出するようになり、今では日本人は若者ならほとんどがスマホを使用することにより簡単に人と連絡を取れることになった。だが、匿名性に伴う誹謗中傷・ネットを使用した犯罪、またサイバーテロなど功罪両面があることは誰しもが否定できない
そして下駄革命
そもそも下駄とは何なのか?発祥の地はどこなのか??誰が、どのような意図で創成したのか???
という哲学的な問いをすれば、一生かけても完璧に解答することは困難である
ただ、1つだけ言えることは
近代が産んだ
科学技術の総結晶
電車
近代が産んだ
科学技術と言う名の欲望の鉄塊
下駄を履いてさえいても
その誘惑に打ち勝つことは決して簡単ではない
そのようなことが分かっただけ、人工知能が世界を統べてゆく可能性があるこの地球(アース、テラ)で
たった一つの光の筋道を
私は見つけたように思う
感想
疲れた
足の裏が痛くなった
もう二度と金輪際行わない
p.s.
家に帰ると足はこんな感じに
水膨れが少し見える(一本毛が汚い)
以上