あぁ、身長が欲しい。170cm以上欲しい。あぁ、欲しい。欲しい欲しいほしい欲しいほしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい。あひいいいいいいいいいいい。
なぜかって?身長160cmの女の子でもヒールを履かれると僕は終わりなんだ。あぁ、この無常観、滅亡寸前の平氏でもこれ程のものは味わうことはなかったであろう。諸行無常の響きが聞こえてくる。
そして僕は世界中の書物や論文を読み漁り、血尿が出るほど頑張った。しかし、どれにも答えは書いてなかった。骨を伸ばすのは激痛だ。僕には無理だ。その時一つの答えが思い浮かんだ。「女の子はヒールを履いているじゃないか。僕も同じように・・・」
そうだ、一本歯下駄を履こう
かくしてこの物語は始まった。
(一本歯下駄ってなんやねん?って人は下のnavarまとめでも見てください)
(ちなみに、一本歯下駄を買った理由はトレーニングができる&親指と人差し指の間にツボがあるらしくそこを刺激すると足に良い、もしかしたら毎年頭を抱える末端冷え症が治るのではないか?と思ったためです。一応ね。一応、言っとかないと皆勘違いしちゃうからね・・・うん。)
まずはデートをする女の子に事前に一本歯下駄を履くことをお知らせしました
非常にノリが良いですね。逆に怖い。どうなっているんでしょうか。
そーいえば一本歯下駄を履いて地元を歩いていたときは、おばさんに天狗みたいだねーと言われました。鼻が長かったのでしょう。
M:なんで下駄履くんですか?
S:いや僕にも分からない。あぁ嫌だ、履きたくない。履きたくない、帰りたい。恥ずかしい。
M:履きましょうよ。カッコいいですよ
S:今更褒められたって困る。嫌だ、もう帰りたい。死にたい。
M:いや、履きましょうよ。面白いですよ。
S:分かりました。やりましょう。男は黙って、一本歯下駄!男は黙って、一本歯下駄!!(クールポコ)
僕をむしろ煽ってきます。ビビるどころか、煽ってきます。これが日本の女性、心強いですね!!!
ビルのトイレでチャッカブーツから下駄に履き替える。あぁ、これで本当に外に出なければならないのか??恥ずかしい。足がガクガク震える☆
また、床がすべってすべって仕方がない。もうすでに死にそうだ。
一本歯下駄を履くことで推定身長175cm。さっきまで少し見下ろしていたぐらいのMさんが、まるでビルの屋上から見下ろしたかのような低さになってしまった。
エスカレーターに乗っても僕を見てる人は少ない。案外、目立たないものなのか。それとも・・・
三軒茶屋ストリートを歩くも、歩行スピードが遅すぎる。すまない、Mさん。女の子にゆっくり歩いてもらうなど、一生の不覚・・・
そしておじさん(O)に話しかけられる
O:天狗のお面つけなきゃダメじゃない~
S:いや、まだ用意していなくてすみません。
O:頑張れよぉ~
S:はい!
O:少し歩いて後ろを振り返る(チラっ)
S:あぁ、恥ずかしい
あぁ目線が痛い。人は皆、ゴミを見るような目で僕を・・・見ることはないのだが。
横断歩道でずっこけた。うおおおおおおおひゃあああああぁぁsじあjrv。死ぬ・・・死にたくない。
靴屋の前を通ると、中のおじさんがまじまじと見ていた
そうだ、これが次世代の靴だ。蒸れない。22世紀の靴なのだよ。温故知新
男女三人組に笑われた。あぁやめて・・・
イタリアンのお店に入る。女性店員と目が合う。しかし何も言ってこない。
トイレに行くのがきつい。ワインが回ってきたようだ。そもそもトイレの便座に座るのがきつい。そしてまた女性店員と目が合う。「これ、どうお思います?」と、聞くと「突っ込んでいいのかなぁ、と思いまして」どんどん突っ込んでください。
帰り際、いくらぐらいなんですか?と聞かれる。8000円ぐらいですね。結構高いー!
後ろの女性店員さんは凄い顔をしていた。
なんだこの変な奴は・・・
近づいてくる・・・こないでっ!コナイデッ!!
いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。でも、足が長く見える・・・♡
こ・・・これが
一本歯下駄・・・!
めっちゃ酔っていて、この後転びましたw
フラフラで怖くてチキってしまったので、帰りは普通の靴に履き替えて帰りましたとさ。
Mさん、茶番に付き合ってくれてどうもありがとう。
おしまい